イソナイト表面に四三酸化鉄を付与する複合処理
耐焼付性、耐食性、摺動性の向上
処理概要
イソナイト〈SQ・SQP・QPQ〉処理は、TF処理の複合処理で、特に耐食性を向上させる処理です。
TF処理直後にAB浴に浸漬させる事により、化合物層の直上に酸化被膜を形成させるものです。
イソナイトTF処理の特性を損なうことなく、より高い耐食性、表面粗さの改善、曲がりや歪の低減が期待できます。
耐食性においては硬質クロームメッキ以上の実力があり、この処理だけで、表面硬化と防錆効果の両方を満足させることができます。
また、仕上がりは黒色で乱反射防止としてセンサー類での採用も多数あります。
特 性
- イソナイトSQ
- イソナイトTF処理後の冷却を、AB浴で行うことにより表面に均一な酸化被膜が形成され高い耐食性が得られます
- イソナイトSQP
- イソナイトSQ処理後に表面研磨を施すことで、光沢のある黒色の外観、良好な表面性状を得ることが出来ます
- イソナイトQPQ
- イソナイトSQP処理後に、再度AB浴に浸漬することで、最表面に緻密な酸化被膜を形成させ、耐食性を向上させます
黒色光沢の外観は良好で商品価値を高め、意匠製品にも使用が可能です
適用例
- 自動車部品
- コントロールバルブシャフト・ピニオンシャフト・エンジンバルブ・オイルポンプ歯車
- 機械部品
- 精紡機糸道部品・風力発電減速ギヤ類・センサー部品・建設機械部品等
- 家電部品
- カメラフレーム・液晶フレーム ほか